マリさん
以前、当コーナーでご紹介したマリさんが、「バンタンデザイン研究所」スタイリングショーでモデルとなりました。
マリさん
女性 18歳 （平成17年8月現在）学生
ご自分でホームページサイトを持ち、サイトの中では、日記やエッセイ、趣味や夢などについて記載されています。
義足のことについても記載されています。ぜひご覧下さい。
http://www.geocities.jp/katayamari/
切断 ：先天性内反足により、左膝離断、右下腿切断（左手にも障害あり）
１０歳のときより、膝義足と下腿義足を装着
マリさんが、義足を装着している様子を動画で見ることができます
義足装着の動画をみる 
歩行の動画をみる
義足について
左膝義足：シリコーンキャップ式吸着で断端末荷重
（吸着バルブは取付けていません）
右下腿義足：アルファスピリットライナーを装着して、ソケットに適切に適合するために、断端袋でボリュームコントロール（容量調整）を行い、ソケットを装着します。ソケット遠位部に排出バルブを取り付けています。
マリさんが、「バンタンデザイン研究所」スタイリングショーでモデルとなりました。
現在マリさんは「カタヤマリ」としてイラストレータのお仕事をされております。ホームページの絵やカット絵等を描いているそうです。また、先日、義足を題材とした作品で、群馬青年ビエンナーレコンクールで奨励賞を受賞いたしました。
| マリさんへのインタビュー |
Ｑ．今回このバンタンデザイン研究所スタイリングショーについて、またモデルをなさったいきさつを教えてください。
服飾専門学校であるバンタンデザイン研究所の卒業生の方によるファッションショーです。学生さんの２年間の集大成となるショーです。
バンタンデザイン研究所 スタイリスト専攻のミドリさんから依頼メールを頂きました。依頼のメールを読んだ時は驚き！の気持ちで一杯になりました。直後、ああ～ダイエットしなくちゃ！とさっそく腹筋を・・・そして今はリバウンドに苦しんでいます（汗）
Ｑ． スタイリングショーはいかがでしたか？
１月の下旬に依頼を受け、それからショーまでの１ヶ月間の準備期間、あっという間に終わってしまいましたが得たものは非常に大きいです。東京へ衣装の仮合わせや、ウォーキング練習の度に沢山の方とお会いすることが出来ました。その方々すべてがクリエイターという事にすごく刺激を受け、感動しました。デザインセンスや発想力というものの力は同じ夢を持った者同士、切磋琢磨して磨かれるのだと分かりました。
ご一緒させて頂いた卒業展覧会のテーマは『eyes』というもので、ミドリさんからのメール文を拝借いたしますと．．．
”話し合いの末、僕たちが出したテーマは『eyes』というものでした。ちょっと危ない民族、シャーマンの考えからの言葉で、【人間の目には処理できる機能が二つある。一つは、宇宙に流れるパワーを詳細に「見る」ことで、もう一つは「この世界にある物事を眺める」ことだ。】
ここで言っているのは『物事の本質を見る』ということを言っています。目に見える物だけを信じないで、もっと大切な事は目には見えないんだ。
と言う事です。もっと解りやすく言えば、『心の眼を持って、物事を見る事』『eyes』とは『心の目』なのです。そして、そのeyes(心の目)を持って何を見るのか？と、皆で考えた時、やっぱり、人でした。黒人、白人、黄色人、子供、大人、高齢者、障害者、病人、自分、親、兄弟、 姉妹、、、、etc
世界には、沢山の人種が生きています。違うのなんて当たり前。約60億人の人が生きている中、同じ人など確実にいません。60億人の個性・ アイデンティティがあります。そういった物を、メッセージにファッションショーをします。”
こんなにも素晴らしい土台のショーでした。その土台の上で、輝いたショーが行われました。私はこの経験で、『義足のファッション性』について考える機会を得ることが出来ました。そして、その考えを（前文でも述べましたが）、ビエンナーレコンクールで発表し、賞を頂きました。こうやって、私の表現を評価してくださる場へ導いてくださった、先生に、そして新しい発想を教えてくださったミドリさんに、ずっと支えてくれた家族や友人達に、感謝のお礼をしたいです。
関連ホームページ
■群馬県立近代美術館
上記のトップページから、左にある「サイトマップ」 > 「過去の展覧会ページトップ」 >
「平成17年度 群馬青年ビエンナーレ'05」 にクリックして下さい。奨励賞を受賞したマリさんの作品を見ることができます。
■バンタンデザイン研究所