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2018年4月20日 (金)

補装具完成用部品について

前回、新たに補装具完成用部品に認可となった高機能足部「フュージョン」をご紹介いたしました。

続いて、他の新製品をご紹介しようと思ったのですが、その前に”完成用部品”について書きたいと思います。

説明しやすいので、義足を例にとって簡単に説明します。

義足の「ソケット」と呼ばれる断端を覆う部分は義肢装具士さんが採型をしてユーザーさんに合う物をカスタムメイドで作りますが、その下の膝や足等は部品メーカーが生産した物を組み上げて義足として構成します。

(もし義肢装具ユーザー様で、ここらへんの用語や手続きの説明を調べたければ国立障害者リハビリテーションセンターのサイトをご覧いただくといいと思います。こちらにリンクを貼っておきます)。

現在世界中に多くの義肢装具の部品メーカーが存在し、沢山の部品が販売されております。但し、全ての部品が日本の公的支給制度で利用できるわけではありません。つまり、中には自己負担でないと使えない部品もあります。

日本の公的な支給制度を利用できる部品を”完成用部品”といいますが、この”完成用部品”に認可してもらうのが簡単ではないんです(当然ですが・・・・・)。

事情のわからない外国メーカーさんなんかはAb1c1543939e0bde20de31efbbfd5a4a_s、”すでに外国で売れている製品なのだから 日本でもすぐに売れるだろうー” なんて鼻息荒く日本市場に参入しようとしてくるのですが、そう簡単にはいきませんよね---。

完成用部品は部品の申請者が臨床的試験評価と工学的試験評価を行い、資料にまとめ申請し、審査を経て厚生労働省により採用が決定されます。

提出する資料は数百ページにおよんだりします。資料作成する方もですが、審査する方も大変な作業だと思います。試験評価期間から数えると、完成用部品認可までは少なくとも1年位かかります。

遥か長い道のりですが、多くの方に公的支給制度で部品を利用して頂きたく、各メーカーや代理店の担当者(私を含む)がこの仕事をしております。

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そのような手続きを踏んで、ようやく完成用部品に認可となった弊社取扱い製品が「フュージョン」や「スマートテンプライナー」なので、是非多くの方にご利用いただきたいと思います。

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     フュージョン          スマートテンプライナー

そして、さらに次年度申請に向け、コツコツ新しい部品の申請の準備を始めております。認可前の最新部品をこのブログでも紹介しようと思いますのでお楽しみに。

ちなみに認可済み完成用部品の一覧が厚生労働省の補装具支給制度を紹介したサイトで見ることができます。義肢、装具だけでなく座位保持装置用の部品まで、ものすごい数の部品がリストされているのがわかると思います。


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