吸着懸垂用バルブ700-SP471
義足を懸垂する方法はいくつかあります。
キャッチピンを使用し、機械的に義足を懸垂する方法や吸着環境をつくりだし、義足を吸着懸垂する方法等など。
今回は吸着環境をつくりだすための、義足構成部品であるバルブ製品についてご紹介します。
サクションピラミッド(700-SP471)
ご紹介するウィローウッド社製サクションピラミッド(700-SP471)は吸着環境を作り出すためにソケット内の空気を排出するバルブ(One way)を備えた4穴ピラミッドコネクタです。主に下腿義足に使用されると思います。
【クッションライナーを使用する吸着懸垂ソケットはこんな仕組みですね】
アルファライナー等のクッションライナーを装着した断端をソケットに差し込み、ソケット内の空気をバルブが排出します。そしてソケット上縁から空気が入ってこないようにスリーブを装着します。
これにより密閉環境がたもたれ、義足を吸着懸垂する仕組みですね。
一般的には、キャッチピンでの懸垂よりも断端全体で義足を懸垂するので、義足との一体感があると言われています。
この吸着懸垂システムに使用される構成部品のバルブですが、下の写真のようなバルブをソケットに穴を開けてねじ込み、ソケット内の空気を排出するのが一般的だと思います。
ソケットから飛び出るのでぶつけたり、外観がすっきりしなかったりします。
そこで、開発されたのがウィローウッド社製サクションピラミッド(700-SP471)です。
下の写真のようなゴム製バルブが4穴ピラミッドコネクタの中に内蔵されております。
専用のソケットブロック(700-250)をラミネーションしたソケットにこの(700-SP741)を接続する事により、見た目がスッキリしたソケット製作ができます。
特に製作方法に難しい点はありません。一般的なソケットブロックを使用する時と同じ方法です。
バルブを内蔵したサクションピラミッド(700-SP471)はクランプアダプタと接続され、収納されます。
One Wayバルブなのでシールイン式には使えないと思いますが、クッションライナーとスリーブを使用した吸着懸垂には最適と思います。
またバルブだけの消耗交換も簡単というメリットがあります。ゴム製バルブをはめ替えるだけなので作業はものすごく簡単です。
今回は、見た目がスッキリしたソケットができる、大変スマートな吸着懸垂用バルブパーツであるウィローウッド社のサクションピラミッド(700-SP471)をご紹介しました。