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義肢パーツ Feed

2020年2月 1日 (土)

義肢セミナーを開催します

2月29日~3月1日に開催を予定しておりました「義肢セミナー(鹿児島)(福岡)」は、国内で発生している新型コロナウィルス感染症の感染拡大による皆様の健康被害等を考慮し、大変遺憾ではございますが開催を中止する事となりました。

参加をご検討してくださっていた皆様には大変ご迷惑をおかけし申し訳ございません。

ナブテスコ社との共同企画、義肢セミナーを今年も開催いたします。

2015年より行っているこの企画ですが、累計参加者400名を突破する医療従事者向けの義足パーツ、製作テクニックをご紹介するセミナーで、今回で第11回を迎えます。

当社義肢装具士が臨床の観点から製品を紹介するので、より実践的な内容で、過去の参加者からも大変ご好評を頂いております。私共もできるだけ、参加者とコミュニケーションをとりながらセミナーを進められるよう、実際の臨床でありそうな問題点等を提示しながら、また展示ブースでサンプルを触って頂けるよう企画しております。

Img_20170609_163111tile過去セミナーの様子

 

今回のセミナーの目玉は、エクステンドフットの開発者でもあるクリストファー リンデさんをスウェーデンからお招きし、講演をして頂きます。

クリストファーさんは、2006年、17歳の時に鉄道事故で両足、左腕を失うも、パラリンピック北京・ロンドン大会 競泳に出場。その後エンジニアとして義足パーツ開発に取り組み、起業。自ら理想とする義足足部「エクステンドフット」を開発し、世界中に販売を展開しています。その他にも義足ユーザーならではの視点でユニークな義足パーツを開発している方です。

セミナーの休憩時間などでは、クリストファーさんと直接お話しできる時間もあると思いますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。

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【セミナー日程】
2020年2月29日(土) 鹿児島会場 10:00~15:00
2020年3月1日(日)  福岡会場 10:00~15:00

※セミナー対象者は義肢装具士、製作技術者、理学療法士等医療従事者のみとさせて頂きます。

各会場とも定員がございますので、お早めにお申し込み下さい。

クリストファー リンデさんのSNS

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Fb_icon_325x325Christoffer Lindhe


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2020年1月29日 (水)

前足部切断者への新しいアプローチ

前回アラードAFOについて、種類などを説明しました。

基本的に、「アラードAFO」は下垂足の患者様用の装具なのですが、アラードAFOシリーズの中でも一番剛性の高い(硬い)ブルーロッカーを前足部切断者への義足の一部として利用するケースが増えてきているので、それについてご紹介します。

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前足部切断で生じる問題

1.十分な推進力を得る事ができない。

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ウィンドラス機構が機能していると、MP関節伸展に伴う足底腱膜の巻き上げにより足部のアーチが緊張し、足部の剛性が高まり推進力が増加します。しかし前足部切断のケースでは、この機能が有効に働かないため、十分な推進力が得られません。

2.断端末部に大きな摩擦が生じる。

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健常者の足部ではレバーアームの長さと下腿のバランスが保たれているので、摩擦は生じません。しかし、前足部切断のケースでは、レバーアームの長さが短くなり、下腿の力が勝り、断端末部に摩擦が生じ胼胝等の原因になります。

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ブルーロッカーを使用すると

推進力の復元と断端末部の摩擦を軽減します。

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フットプレートと脛骨前面のシェルがレバーアームの長さを補完し、反発力を生み出し、十分な推進力を得る事ができます。

また、つま先まで長さがあるフットプレートにより、圧力がフットプレートの遠位にかかり、断端末部での摩擦を軽減させます。

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素材であるカーボンの反発力と製品形状の特徴を利用することにより、以下のメリットがあります。また、断端にもよりますが、試着ができるのも特徴だと思います。

  • 推進力の復元

  • 歩行スピードの向上

  • 断端末部での摩擦の軽減

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切断部位によっては、健足との脚長差や底屈可動域を考慮し、ソケットを製作する必要があります。

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ユーザー様からは以下のようなコメントを頂いております。

  • 左右バランス良く歩くことができる。
  • カーボンの反発があるので、長い距離歩いても疲れない。
  • 体重移動の途中で力が抜ける感覚が無くなった。
  • 見た目にも左右の足の運びに違和感が無く、家族からも喜ばれた。

ブルーロッカーの種類

ブルーロッカーには以下の3つのモデルがあります。ユーザー様の体格や利用する靴の踵の差高を考慮し、モデルを選択して下さい。その他アラードAFOについては、こちらをご参照下さい。

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Image002参考文献:アラード社 PARTIAL FOOT - AN ILLUSTRATIVE GUIDE


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2019年12月 1日 (日)

汗の問題にお悩みの方に最適な義足用ライナー

今回ご紹介する製品は、アメリカのウィローウッド社が製造販売している義足用ライナーの「アルファ スマートテンプライナー」です。

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ライナー式義足を使用されている方で、ライナー装着時の発汗でお困りの方は大変多いと思います。

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この製品はシリコーン製の義足用ライナーで、アウトラストという技術を使用し断端の熱を吸収し、肌の温度を快適に保つという特徴のある製品です。

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こんなロゴを見たことありませんか?

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アウトラストは元々はNASAの宇宙服などのために開発された技術だそうです。

最近では寝具やアウトドア用品等にも採用されている温度調節を可能とする技術で、その技術を義足ライナーに採用したのが「アルファ スマートテンプライナー」です。

このアルファ スマートテンプライナーを装着することにより、断端からの熱をライナーが吸収し、発汗を遅らせます(発汗を止めることはできません)。肌の温度が下がればライナーに吸収されていた熱を放出し、断端表面の温度を終日一定に保ちます。

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アメリカでは、このライナーを使用した研究調査がされており、スマートテンプライナーとプラセボを使用した比較実験の結果、スマートテンプライナー装着時の方が断端表面温度の上昇と発汗量が抑えられたと報告されています。

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完成用部品に申請する際に、実際にユーザー様にテスト頂くのですが、印象的なお話を伺うことができました。

その方曰く、夏は毎日ライナー装着時の汗の問題に悩んいたそうです。朝の通勤で、会社に着くと義足とライナーを外して、タオルで断端とライナーを拭くのが一日の始まりと言っておられました。しかしスマートテンプライナーを装着したら、その手間が不要となり、快適になったと喜んでおられました。

義足用ライナー装着時の汗の問題でお悩みの方がおられましたら是非ご検討頂きたいライナーです。

完成用部品に登録済みなので、公的支給の対象です。

Pdflogoサイズ等、詳しくはこちらのチラシをご覧ください。

メーカーサイトに動画での紹介がありましたので貼っておきます。英語ですがご覧ください。

2019年11月19日 (火)

スポンジ屑が出ない義足用フォームカバーのご紹介

台湾のテーリン社製大腿義足用EVAフォームカバーをご紹介します。

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義足ユーザーにとってはパーツの機能も大事ですが仕上がった義足の外観も重要です。一般的にはスポンジ状のものをユーザーの健足側の形状に似せて削り、義足パーツの上に被せて義足を完成します。  

今回ご紹介するテーリン社TFC-DFは、おおよその型だし済みで、スポンジ屑が出ないEVA製フォームカバーです。

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ユーザーさんへのメリット

Tfc6_3他のスポンジ素材のフォームカバーよりもヘタリにくいEVA製で耐久性があります。劣化と共にスポンジ屑がでないので衛生的です。また膝周りがジャバラ状になっているので、膝継手の曲げ伸ばしの機能への干渉が少ないのも特徴です。椅子に座った時の形状も良いと思います。

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装具士さんへのメリット

Tfcdf3horz_2おおよその型だし済みなので削り出す作業時間を短縮できます。内部は他社製膝継手にも対応する空間があります。もちろん長さや足の太さ等はユーザーに合わせる必要がるので、手直し加工は必要になります。

このようにTFC-DFはユーザー様にも、装具士様にもメリットのあるフォームカバー製品です。

義肢パーツはパーツ毎に耐用年数が定められており、義足用フォームカバーの耐用年数は「0.5年」となっております。各種公的制度をご利用しての作り替えや修理に関しては、先ずは、お係りの装具士さんにご相談下さい。


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2019年9月 2日 (月)

義肢セミナーご来場ありがとうございました

8月31日(土)、9月1日(日)に、ナブテスコ社、田沢製作所合同の第10回義肢セミナーを福島、浜松にて開催いたしました。

最新の義肢パーツやテクニック、トラブルシューティング等臨床にお役にたてる情報をお伝えいたしました。

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お忙しい中ご参加いただいた皆様へ改めて感謝申し上げます。

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今後も、より判りやすくニードに合った情報を提供できるようなセミナーを開催して参りたいと考えております。


次回の開催場所は未定ですが、今後も皆様にお役立て頂けるセミナーを企画してまいりますので、どうぞ宜しくお願い致します。


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2019年8月 1日 (木)

義肢 防水用カバー

当社で取り扱っている訳ではないのですが、義足ユーザーにご紹介したいアイテムがあります。

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アメリカのDry Corpという会社が製造販売している海水浴や、入浴用の「Dry Pro」という防水用カバー製品です。

義足に限らずギプスを巻いている人など、水に濡らしたくない方向けの製品です。

ラテックス製の大きな袋を義肢に被せ、ポンプで空気を抜き身体に密着させて中に水を入れない仕組みです。

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これからの季節、プールや海水浴に行かれる方も多いと思います。

 

ちなみに義足用の製品はこんな感じです。付属している空気を抜くポンプでシュポシュポ空気を抜いて密閉させて使用します。

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密着するのでズレ落ちないそうです。

 

Dry Corp社のウエブサイトでユーザー様に直接販売していますので、ご興味のある方はのぞいてみてください。www.DryCorp.com


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2019年7月22日 (月)

第35回日本義肢装具学会学術大会(仙台)機器展示に出展いたしました。

 2019/7/13(土)、14(日)仙台国際センターにて開催された第35回日本義肢装具士学会学術大会(仙台)の機器展示に出展いたしました。期間中当社展示ブースにお立ち寄り頂いた皆様、ありがとうございました。

 今回の展示では当社が輸入販売を行う義肢装具パーツを展示紹介しましたが、特に、本展示会で日本初紹介となったエクステンドコネクトに興味を示す方が多くおられたので、ここでご紹介します。

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 エクステンドコネクトは、エクステンドフットを開発したクリストファーリンデさんが開発したコネクタです。このエクステンドコネクタを使用する事によって、義足パーツを生活環境や活動に合わせて迅速に、しかもアライメント調整を行わず交換することができます。


 例えば、義足足部や膝継手を簡単に交換できます。高い負荷のかかる仕事中に使用している足部と日常生活に使用している足部をお持ちの方が同じソケットを使用したまま、足部のみを交換することができます。

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 また、ズボンを履く際に足部を切り離せば、着替えが簡単に行えます。上肢の動きに制限のある方にとっては大変便利な使い方です。

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 ちなみに、クリストファーさんは家の中では、膝継手以下のパーツを切り離し、スタビー義足で過ごすこともあるそうです。

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 またクリストファーさんは、仕事の関係で飛行機や車での移動も多いので、狭い空間では膝継手以下を切り離しているそうです。


エクステンドコネクタは以下の2つの主要部品から構成されます。
1. クイックフィットユニット(ロッキングホイールを有するパーツ)
2. ベースユニット(クイックフィットに接続されるピラミッドパーツ)

クイックフィットが3種類(チューブクランプ、4穴、メスピラミッド)、ベースユニットが2種類(メスピラミッド、オズピラミッド)存在します。

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 現在のところ完成用部品には認められておりませんが、アライメント調整を気にせず、義足パーツを切り離せるのは、ユーザーにとってメリットがあるパーツだと思います。

 実際にクリストファーさんが、このエクステンドコネクタを使用している動画がありましたので、ご覧ください。


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2019年6月 7日 (金)

クリストファー リンデさん

前回のブログでもお知らせしたとおり、5月22日スウェーデン大使館にてリンデエクステンド社セミナーを開催致しました。セミナーでは、リンデエクステンド社の創業者でもあるクリストファー リンデさんが来日し、講演を行いました。

講演はクリストファーさんが切断者となった事故の話からリハビリを経てパラリンピックに出場し、義足開発を行うまでのストーリーが紹介されました。講演内容を要約してご紹介します。

 

Cl_2クリストファー リンデさん

クリストファーさんは現在30歳です。

年少の頃はどこにでもいる若者で、またスポーツを愛し、水泳でスウェーデンのジュニアチャンピオンになったこともありました。

 

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しかし2006年彼が17歳の学生の時、鉄道事故により両足と左腕を失いました。病院の医師からは、助かる見込みは1%と言われていたそうですが、賢明な処置でどうにか一命を取り留めることができました。

しかし、切断による痛みは耐え難いもので、肉体的にも精神的にも病院で辛い日々を過ごしたそうです。

 

 

そんな彼を勇気づけたのが、彼の父からもらった一本のビデオテープでした。

それは、アメリカ人の キャメロン クラップという人についてのドキュメンタリー番組でした。そのドキュメンタリー番組の中で、キャメロンさんはクリストファーさんと同じように両足と片腕を事故で失いながらも、義足で歩いたりスキーをしたり、車の運転をしていました。

Cl2キャメロン クラップ(Cameron Clapp)さん

このビデオを見てクリストファーさんは、将来への希望を持てるようになり、リハビリに励むようになりました。

 

 

 

Cl3リハビリ中のクリストファーさん

初めは病院のベッドの上でバランスを取って座る事も困難でした。社会復帰には数年かかると言われていたのですが、リハビリスタッフと共に努力し、なんと事故から6か月後には学校に戻る事ができました。

 

そして、慣れ親しんだ水泳にも挑戦しました。はじめは泳ぐことができるのか?? 沈んでしまうのではないか!! と、とても心配でしたが、プールに飛び込むと事故の前と同じ感覚で水中で体を動かすことができました。

この時彼は“パラリンピック2008北京大会に出よう”と決心しました。その後スウェーデンのパラリンピック派遣条件をクリアーするために、数多くの競技会に参加し、ついにパラリンピック出場資格を得る事ができました。2008年、目標でもあったパラリンピック北京大会に出場し4位という結果を残しました。事故から2年で成し遂げた結果です。

Cl4パラリンピック北京大会

 

その4年後のパラリンピック ロンドン大会にも出場する事になるクリストファーさんですが、そんなアスリートの彼でも、どんな義足足部を使っても未舗装路や不整地でバランスをとって歩くことが容易ではありませんでした。アウトドア活動が大好きだった彼は、何故、家の中ではバランスをとって歩けるのに、不整地等アウトドアでは困難なのだろうと考え、自分に最良の足部を作ろうと決心し、エンジニアになるためスウェーデンの大学に入学し勉強をはじめました。

研究を重ねた結果、スウェーデンの防衛産業で採用されている柔軟性と耐久性のある最新素材を使用して足関節の動きを表現しようと義足足部をデザインしました。製品として出来上がったプロトタイプの使用感は大変良く、満足いく足部を作る事に成功しました。

Xtend_footエクステンドフット

 

これは、きっと自分以外の切断者にも役に立つ足部だと思ったクリストファーさんはLindhe Xtend(リンデ エクステンド)社を立ち上げ、2015年11月にエクステンドフットの販売を北欧でスタートしました。

クリストファーさんの開発した「エクステンドフット」は現在では北欧だけでなく、世界13カ国で累計600個以上の販売実績があるそうです。


  

その他、クリストファーさんが自身のホームページでUPしている動画を一部ご紹介します。

メディアに紹介されている様子や水泳の動画等をご覧いただくことができます。


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2019年5月28日 (火)

リンデエクステンド社セミナーを開催いたしました。

リンデエクステンド社は自身が義足ユーザーでもあるクリストファー・リンデ氏により設立された新しい義肢パーツメーカーです。

主力製品でもある「エクステンドフット」が今年度の完成用部品に認可となり、公費支給の対象となりましたので、製品紹介と披露パーティーを兼ね、スウェーデン大使館にてセミナーを開催いたしました(2019/5/22)。

平日の夕方からの開催にもかかわらず、全国からたくさんの医療従事者、またユーザー様にお集まりいただきました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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クリストファー・リンデ氏は、2006年、17歳の時に鉄道事故で両足、左腕を失うも、2年後にはパラリンピック北京大会、競泳に出場する程のアスリートです。

しかし、それ程のアスリートでも自分が安心感をもって不整地を歩ける義足足部に出会うことができず、自らエンジニアの勉強を一からスタートし、整形外科医や大学の研究員と共に「エクステンドフット」を開発いたしました。

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クリストファーさんの講演では、鉄道事故にあってから、その後の困難とリハビリ、パラリンピックへのチャレンジ、更には義足パーツの開発までの経緯等、クリストファーさんの半生を通じた内容が話されました。

さらに、講演会では、クリストファーさんが誰の力も借りずに義足の取り外しを行ったり、海でサーフィンにチャレンジしている動画を流すなど、クリストファーさん自身の行動を通して、義足の可能性を披露してくださりました。

そのような講演だったこともあり、質疑応答の場面では、医療従事者、義肢装具店、さらにはユーザー様と多彩な人が質問をしてくださり「エクステンドフット」への関心の高さがうかがえました。

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講演後は、大使館内でパーティーが行われ、皆様スウェーデン料理を楽しまれておりました。
クリストファーさんと直接お話しされる方や、参加者同士での意見交換等、大変すばらしいセミナーとなりました。

ご参加頂いた皆様には改めて感謝申し上げます。


エクステンドフットについて、

エクステンドフットの特徴は、砂利道や凹凸路面での高い安定性と歩き易さにあります。

耐久性と柔軟性を兼ね備えた複合繊維製のつま先の板バネが内外反17度の範囲で角度に追随し、多軸的な機能を発揮します。

かかと部とフットプレート部はカーボン製の板バネを採用しているので、衝撃吸収から効果的な反発をしてくれます。

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エクステンドフットは、ハイキング、キャンプ等アウトドア活動を楽しまれる方、ガーデニングや農作業をされる方、舗装されていない道路を歩かれる方等に最適な足部です。

試着デモ品のご用意があります。ご試着を希望の方は、お係の補装具会社様を通じて試着可能ですので、ご担当の装具士様へお尋ね下さい。

 


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2019年4月 3日 (水)

平成31年度 補装具完成用部品新規認可のご案内

この度、補装具完成用部品の指定について、厚生労働省より通知があり、弊社取扱いの義足パーツである「リムロジック」と「エクステンドフット」が新規完成用部品認可となりました。

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つまり公費負担でこれらパーツをご利用頂くことが可能となりましたsign03

ちなみに、完成用部品とは何かについては、以前書いたので詳しくはこちらをご覧ください。

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リムロジックは、アメリカ ウィローウッド社製義足ソケット懸垂用の電動式吸引装置です。

ソケット内の空気を吸引するだけでなく、吸引値を好みに合わせiphoneアプリを利用し設定することができます。しかもその吸引具合を電動装置が常にモニターし、自動的に保ちます。

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日本でも吸着による義足懸垂を採用する方がいると思いますが、欧米では日本よりも吸着懸垂が大変ポピュラーなようで、このような装置を使用する方が多いようです。ちなみに、この吸引装置を利用するメリットとしては、以下が挙げられます。また、上の写真のようにソケット下に直付けするので、大変スマートな仕上がりです。

  • 良好なソケット吸着懸垂環境を長時間保ちます
  • 義足ソケットと一体化したような装着感を得られます
  • 断端のボリューム変化を抑えます
  • 断端とライナーにかかるストレスが減少します

注意点としては、自動的に吸引値を保とうとするので、例えばソケットの何処かから空気が漏れていたり、スリーブの密閉が緩かったりすると、装置が作動します。通常であれば数分に1度くらいの作動なのですが、そのような条件だと頻繁にこの装置が作動してしまいます(ブーッというポンプ音がします)。指定の接着剤やしっかりしたラミネーション作業を行わないと、このような現象が起こることがありますので要注意です。

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もう一つ認可になった義足パーツが、スウェーデン リンデエクステンド社のエクステンドフットです。

この足部の開発者のクリストファーさんは、自身が電車事故で両足と片腕を失っている義足ユーザーでもあります。障害を持たれた後も何事にも積極的に取り組み、競泳でパラリンピックに出場するほどの才能の持ち主で、上の写真の男性が本人です。フェイスブックやSNSでもちょっとした有名人なようです。そんなクリストファーさんが、日常生活で歩きやすい足部、不整地でもバランスがとりやすい足部を作りたいという事で起業し、自身がエンジニアとして開発したのがこのエクステンドフットです。

特徴としては以下が挙げられると思います。

  • 不整地でもバランスがとりやすいこと(内外反への動きがあります)
  • スムースに体重移動できること
  • カーボン製なので、衝撃吸収とエネルギーの反発があること

試着品もご用意ありますので、お係りの補装具製作会社様を通じで試着が可能です。

今回は公費負担が可能になった最新の義足パーツをご紹介いたしました。


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